アメリカの医師教育

日本では大学の医学部に6年通った上で、医師免許を取得し、研修医を経て医師として活動していくことになります。では、海外ではどのような経緯を辿って医師になるのでしょうか。

アメリカを例にして紹介しましょう。アメリカでは医師を養成する教育機関が大きく分けて2種類あり、メディカルスクールとオステオパシー医学校の2つです。メディカルスクールは、日本の医学部と同様のものです。一方で、オステパシー医学校は整体を学ぶ場所としてスタートし、今では一般の医学も学べるようになりました。これらの学校を卒業すると、M.D.(medicinae doctor)とD.O.(doctor of osteopathic medicine)の称号が、卒業した学校の種類に応じて与えられます。

いずれの学校でも、各州から医師免許を取得することを目指すことになります。この免許を取得するにはUSMLEとCOMLEXの2種類の試験から、1つを受験します。メディカルスクールの学生はUSMLE、オステパシー医学校の学生はCOMLEXを受験することになり、どちらも3段階のレベルに分かれています。

試験に合格後、医師免許が交付されますが、日本と同じく研修医としての活動をしなければなりません。これについても、アメリカでは段階的に進んでいくことになります。まずは1年間の「インターンシップ」を行い、次に「レジデンシー」と呼ばれる3~6年間の研修を受けることになります。このレジデンシーを終了後に、認定試験を受験して、これに合格すると「一般内科医」「一般外科医」の称号が与えられて医師として活動することが可能になります。ここまでいくると、一般的な医療行為を行うことが可能になります。

最終段階として「フェローシップ」と呼ばれるものがあり、この過程を経て試験に合格すると、「専門医」の称号が与えられて高度な専門医療を行うことが出来るようになります。

日本と違って、同じ医師でも、段階に応じて様々な称号があることがわかります。専門医になるまでに、日本よりも長期間に渡っての研修が必要になりますが、それだけ高度な技術を持っていることが客観的に証明され、社会的な地位も高く見なされます。